株式会社ヒトナス

2026/11/05 お役立ち

墨田区で下水道承認工事をするには?申請の流れと費用相場・密集地の注意点

墨田区の実家を建て替える打ち合わせで、設計担当から「排水は下水道の承認工事になります」と言われた。水道の引き込みは何となく想像がつくけれど、下水のほうは何をするのか見当がつかない。そんな戸惑いの声を、墨田区のお客様からよくお聞きします。

墨田区は西を隅田川、東を荒川と旧中川に囲まれた、ほぼ全域が平らな低地の街です。向島や京島、鐘ヶ淵のあたりには戦前からの路地と木造住宅が今も残り、狭い敷地に家が肩を寄せ合うように建っています。この「低い・狭い・古い」という条件が、排水の工事には意外なほど効いてきます。

この記事では、墨田区で下水道承認工事を進めるときに知っておきたい手続きの流れと費用の目安、そして墨田区らしい現場の注意点をまとめました。これから建て替えやリフォームを考えている方は、間取りを決める前に一度目を通してみてください。

下水道承認工事とはどんな工事か

下水道承認工事は、敷地の中の排水設備を新しくつくったり、作り替えたりするときに、東京都の基準に沿って計画を届け出たうえで施工する工事のことです。キッチンや浴室、トイレから出た水を集め、敷地の端にある公共桝まで運ぶ管と桝。その部分が対象になります。

水道の引き込み工事が「きれいな水を家に入れる工事」だとすると、下水道承認工事は「使った水を家の外へ出す工事」。入口と出口の違いですね。手続きの相手も違い、水道は東京都水道局、下水道は東京都下水道局です。

墨田区で必要になりやすい場面

墨田区のご相談で多いのは、たとえば次のようなケースです。

・築50年を超える木造住宅を解体して建て替える
・長屋や連棟の住宅を切り離して、1軒ずつ建て直す
・町工場や店舗だった建物を、住まいや賃貸住宅に変える
・1階の店舗部分に水回りを増やすリフォームをする
・古い土管が割れて、宅内の排水が流れにくくなった


特に、長屋の切り離しや工場からの用途変更は墨田区ならでは。もともと複数の住戸で1本の排水管を共用していたり、工場時代の排水経路がそのまま残っていたりと、現状を調べてみないと分からないことが多いのです。

手続きの窓口と施工できる業者

23区の下水道は東京都下水道局が管理

墨田区の公共下水道は、区ではなく東京都下水道局が管理しています。これは23区共通の仕組みで、排水設備の計画も東京都下水道局に届け出ます。区役所で手続きをするものだと思っている方も多いので、ここは最初に押さえておきたいところです。

ただし、工事で区道を掘る場合は区への道路占用や掘削の手続きも別に必要です。下水道は都、道路は道路の管理者、と窓口が分かれている点には注意してください。

施工は東京都指定排水設備工事事業者に限られる

23区内で排水設備を新しく設けたり、作り替えたりできるのは、東京都下水道局が指定した「東京都指定排水設備工事事業者」だけです。指定を受けるには、排水設備工事責任技術者を置いていることなどが条件になっています。

ヒトナスは東京都指定排水設備工事事業者として、墨田区を含む城東エリアの排水工事を手がけてきました。給水側の指定も受けているので、上下水道の手続きを一緒に進められるのも強みです。

墨田区の土地柄と排水計画のポイント

低地では勾配と深さのバランスが難しい

排水管は、水が自然に流れるように少しずつ下り坂をつけて埋めます。この傾きが勾配です。管の太さが100mmなら、1mにつき2cm以上下げるのがひとつの目安になります。

ところが墨田区のように平らな土地では、建物の奥から道路側の公共桝までの距離が長いほど、管は深くなっていきます。公共桝の深さは決まっているので、計算してみたら「最後の数メートルで高さが足りない」ということも。水回りの位置や床の高さは、排水のルートとセットで考えるのが安全です。

路地と狭い敷地では「掘れる幅」が限られる

向島や京島のように、車が入れない路地に面した敷地は珍しくありません。重機が使えなければ手掘りが中心になり、掘った土の置き場や資材の運び込みにも工夫がいります。隣家との間が数十センチしかない場合は、既存の基礎やブロック塀を傷めないような掘り方も必要です。

こうした現場では、工事そのものより段取りに時間がかかります。工期や費用が広めの敷地と同じにならないのは、そのためです。

私道の共用管と長屋の切り離し

古い住宅地では、私道の下に何軒分かの排水がまとまって流れる共用管が通っていることがあります。ここに新しくつなぐときは、私道の持ち主や同じ管を使っているお隣の同意が必要になる場合があります。

長屋を切り離して建て替えるときも同じで、残る側の住戸の排水をどう確保するかが課題になります。自分の家だけ新しくして終わり、とはいかないのが難しいところ。早めに現地を調べ、関係する方へ説明しておくと話がこじれにくくなります。

大雨のときの逆流と雨水の扱い

川に挟まれた低地では、短時間に強い雨が降ると下水道の水位が上がり、宅内の排水口から水があふれる心配があります。道路より低い位置に浴室や排水口がある場合は、逆流を防ぐ弁を付けたり、ポンプでくみ上げたりといった対策を検討しておきたいところです。

雨水の流し先にも確認が必要です。区部の多くは汚水と雨水を同じ管で流す合流式ですが、場所によっては分けて流す分流式のエリアもあります。なお墨田区は、雨水をためて使う取り組みに早くから力を入れてきた区としても知られています。雨水タンクや浸透桝を組み合わせれば、大雨のときに下水へ一度に流れ込む水を減らすことにもつながります。

申請から工事完了までの流れ

墨田区での下水道承認工事は、おおむね次のように進みます。

・現地調査(既存の排水管や公共桝の位置・深さ、私道の状況を確認)
・排水設備の計画と図面づくり
・東京都下水道局への計画の届出(工事を始める7日前まで)
・区道などを掘る場合は道路管理者への申請
・排水管と桝の施工
・工事完了の届出と完了検査


23区では、排水設備の工事を始める7日前までに計画を届け出ることが決められています。届出の内容が基準に合っているかは、指定事業者の責任技術者が確認したうえで提出します。

公共桝を新しく設ける、あるいは位置を変える必要がある場合は、排水設備の届出とは別に東京都下水道局への申込みが必要です。この段取りに時間がかかることもあるため、建て替えのスケジュールが決まったら早めに動き出すのが安心です。

ご相談の前に用意しておくと話が早いもの

最初の打ち合わせで次のものが手元にあると、現地調査や見積もりがぐっと進めやすくなります。

・敷地の測量図や公図など、境界が分かる資料
・新しい建物の配置図と平面図(ラフな案でもかまいません)
・今の排水管や桝の位置が分かる古い図面があれば、その写し
・私道に面している場合は、私道の持ち主や共用の状況が分かるメモ


古い図面が見つからなくても心配はいりません。墨田区の古い住宅では、図面と実際の配管が違っていることもよくあります。現地で桝のふたを開け、水を流して経路を確かめるのが一番確実です。

期間の目安

一般的な戸建て住宅なら、現地調査から図面、届出までで2週間から1ヶ月ほど。施工そのものは2日から1週間程度で終わることが多いです。ただ、路地で手掘りが中心になる現場や、私道の同意取りに時間がかかる場合は、もう少し長めに見ておいてください。

費用相場の目安

墨田区での下水道承認工事の費用は、戸建て住宅の新築でおおむね40万円から135万円程度が目安です。既存の排水管を部分的に作り替えるだけなら、10万円から45万円程度で収まることもあります。

※道路状況、上下水道本管の状況、お住まいのエリアの役所の方針、その他の理由により相場は変わる可能性があります。

金額に差が出る主な理由は次のとおりです。

・建物から公共桝までの距離と、埋める深さ
・桝の数や種類
・重機が入れるか、手掘りになるか
・コンクリートやアスファルトをはがして戻す範囲
・公共桝の新設や位置変更があるか
・逆流防止の弁やポンプなど、低地向けの対策が必要か


墨田区の場合、路地の手掘りや狭い敷地での小運搬が費用に響きやすい傾向があります。見積もりを見比べるときは、図面作成や届出の代行費、舗装の復旧費が含まれているかも必ず確認してください。安く見えた見積もりに、あとから項目が足されることは少なくありません。

よくある質問

Q. 水道の引き込みも一緒にお願いできますか?

給水と排水の両方の指定を受けている業者なら、まとめて対応できます。水道側の手続きについては墨田区で水道引き込み工事をするには?の記事もあわせてご覧ください。

Q. 古い土管はそのまま使えますか?

使えることもありますが、築年数の長い住宅では陶器の管にひびが入っていたり、継ぎ目から木の根が入り込んでいたりすることが多いです。建て替えで水回りの位置も変わるなら、新しく作り直すほうが結果的に安心でしょう。

Q. 工務店に任せていても確認すべきことは?

実際に排水工事を行う会社が、東京都指定排水設備工事事業者かどうか。この一点は確認しておくと安心です。

まとめ

墨田区で下水道承認工事をするときは、窓口が東京都下水道局であること、施工できるのは東京都指定排水設備工事事業者に限られること、工事の7日前までに計画の届出が必要なことを、まず押さえておきましょう。

そのうえで、低地での勾配、路地の狭さ、私道の共用管や長屋の切り離しといった墨田区らしい事情が、工期や費用を左右します。間取りが固まる前に排水のルートを相談しておく。それだけで、あとからの手戻りはずいぶん減らせます。

ヒトナスへのご相談について

株式会社ヒトナスでは、給排水衛生設備の設計から給水管取出工事・下水道承認工事・屋内配管工事・各種届出申請まで、ワンストップで対応しております。葛飾区亀有を拠点に、東京23区内の工事を幅広く承っています。

「どこに頼めばいいか分からない」「申請が複雑で不安」という方も、まずはお気軽にご相談ください。無料でご相談・お見積もりを承っています。

TEL: 03-6662-5540(受付: 平日10:00から18:00)

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