株式会社ヒトナス

2026/06/12 お役立ち

浸透桝が浸透しない原因と対処法|機能回復と交換の判断基準

浸透柝とは何か、まずおさらい

「浸透柝(しんとうます)」という言葉、家を建てたときに業者から説明を受けたけれど、実のところよくわかっていない、という方は多いのではないでしょうか。

浸透柝とは、屋根や敷地内に降った雨水を地中に浸み込ませるための設備です。柝本体の周囲に砕石(砂利)を敷き詰め、穴の空いた透水性の柝から地下に向かって水を逃がす仕組みになっています。下水道に雨水を流す代わりに地中へ浸透させることで、下水道の負荷を軽減し、地下水を補うという役割も果たしています。

特に東京都内では、新築時に雨水浸透施設の設置を推奨・義務化している区市があり、比較的新しい户建て住宅には設置されているケースが増えています。

「雨の日に水があふれる」「柝がいつも満水」なぜ?

雨のたびに浸透柝から水があふれたり、雨が上がってもいつまでも水が引かない。こういった症状が出始めたら、浸透柝の機能が低下しているサインです。

では、なぜそうなるのか。原因はいくつかあります。

原因① 柝底への泥・土砂の堆積

屋根の樋や排水管から流れ込む水には、砂や泥、落ち葉などの細かい粒子が混じっています。これが長年にわたって柝の底に積もっていくと、やがて柝本体の浸透穴をふさいでしまいます。要は「排水口が訰まった状態」と同じです。

原因② 周囲の砂利層(砕石層)の目詰まり

浸透柝の周囲には砕石が充填されており、この石の隙間を通って水が地中に広がっていきます。ところが、長年使い続けると砕石の隙間にも微細な土粒子が入り込み、徐々に目詰まりしていきます。柝の中は空でも、周囲の砕石層が詰まっているために水が抜けない、というケースも少なくありません。

原因③ 地盤そのものの浸透能力の低下

もともと浸透しやすい土質の地盤であっても、周辺に建物や舗装が増えると、地下水の流れが変わることがあります。また、年月とともに地盤が圧縮・固化してきて、水を吸い込む力が弱まることも。これは柝やその周囲だけでなく、地盤全体の問題なので対処が複雑になります。

原因④ 設計容量の不足

そもそも設置当初から柝の容量や数が足りていなかった、というケースもあります。新築時に「最低限の設置」で済ませた場合、大雨のたびにあふれやすくなります。

まず試せる対処法|清掃と高圧洗浄

浸透柝が浸透しなくなった場合、最初に試せるのは「清掃」です。柝のフタを開けて底の泥や堆積物を取り除くだけで、浸透能力が戻ることがあります。

DIYでの清掃も可能ですが、深い柝や複数の柝を接続している場合は専門業者に依頼するほうが確実です。業者であれば高圧洗浄機を使って内部を洗い流し、砕石層への影響も確認してくれます。

清掃後も症状が改善しない場合は、砕石層の目詰まりか地盤の問題が原因として考えられます。その場合は、より踏み込んだ対処が必要です。

砕石層の入れ替えと浸透能力の回復工事

砕石層が目詰まりしている場合は、柝周辺を掘り起こして砕石を入れ替える工事が有効です。古い砕石と泥を取り除いて新しい砕石を充填し直すことで、浸透能力が大きく回復することがあります。

この工事には掘削が伴うため、専門業者による施工が必要です。費用の目安は柝1基あたり3万から10万円程度で、掘削範囲や砕石の量によって変わります。

交換・増設を判断するポイント

清掃・砕石入れ替えを行っても改善しない場合、または浸透柝の経年劣化が著しい場合は、柝本体の交換や増設を検討します。

交換・増設を判断する目安:

・柝本体にひび割れや変形がある
・設置後15年以上が経過している
・清掃しても数ケ月で再びあふれる状態を繰り返している
・周囲の地盤に陥没やゆるみが見られる
・もともと基が1基しか設置されておらず容量が不足している


柝を増設することで、同じ量の雨水を分散して地中に逃がせるようになります。1基では追いつかない場合に有効な方法です。

放置するとどうなる?

「まあ大雨のときだけだし」と放っておくと、いくつかのリスクが生じます。

・あふれた雨水が建物周囲に滞留し、基礎の傷みにつながる
・敷地の外に流れ出て、隣地や道路に迷惑をかける
・柝周辺の地盤がゆるみ、沈下や空洞化が進む
・苘や衿が繁殖し、柝の清掃がさらに難しくなる


特に敷地外への流出は、近隣トラブルの原因になることもあります。症状が出始めたら早めに対処することをおすすめします。

業者に相談するときに伝えると良いこと

業者に相談する際は、以下の情報を伝えるとスムーズです。

・浸透柝の設置年数(わかれば)
・症状が出始めた時期とその頻度
・直近の清掃歴(やったことがあるかどうか)
・柝の数と場所(わかれば)
・地中への接続方式(排水管との接続状況)


写真があれば現状の確認が速くなります。フタを開けて内部の状況がわかる写真を撮っておくと、業者への説明が楽になります。

まとめ

浸透柝が浸透しなくなる主な原因は、柝底の泥の堆積、砕石層の目詰まり、地盤の変化などです。まずは清掃・高圧洗浄を試み、改善しない場合は砕石入れ替えや柝の交換・増設を検討します。症状を放置すると建物や地盤への影響が広がるため、早めの対処が重要です。

「どこに頼めばいいかわからない」という場合でも、まずはご相談ください。現地を確認したうえで最適な対処方法をご提案します。

ヒトナスへのご相談について

株式会社ヒトナスでは、給排水衛生設備の設計から給水管取出工事・下水道承認工事・屋内配管工事・各種届出申請まで、ワンストップで対応しております。葛飾区亀有を拠点に、東京23区内の工事を幅広く承っています。

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